ここ10年余りの間、日本人女性の結婚に対する価値観は加速的に変化しています。世代が若ければ若いほど、家庭にも男女平等が求めるようになり、今まで、女性が一人で負って来た負担が見直されるようになりました。
一方男性側は、変わりゆく価値観を積極的に受け入れようとする男性と、未だその変化を受け入れられない男性とに、大きく分かれるようです。中には、時代の変化にすら気付いていない男性も。この記事をお読みくださっている貴方はどうでしょうか?
結婚は、相手があってこそ出来るもの。ですから男性も、昔ながらの価値観に縛られるのではなく、今の女性の現状やニーズに目を向けない限り、婚活がうまくいかない可能性もあります。貴方は、自分も親やお祖父さんの世代と同じような結婚をするもの、と思い込んでいませんか?それを信じて疑わないようでは、むしろこれから難題が増えてしまうでしょう。
そこで今回は、5,000件以上の結婚相談に乗って来た“しあわせ研究家”の筆者が、持ち続けるとこの先キケンな、男性にありがちな“結婚の思い込み”をご紹介します。これは、一人でも多くの男性が幸せな結婚をするために、必要な情報だと思います。ぜひ一度、チェックしておいてくださいね。
今ドキの事情とかなりズレてる!?キケンな結婚の“思い込み”
(1)若い女性が、“歳の差婚”をしてくれるはず
40代を過ぎてから「結婚するなら若い女性がいい」と一回り以上年下の女性を望む男性もいますが、これはちょっと現実的ではありません。何故なら一般的な女性は、歳の差があったとしても5歳程度まで、と希望する人が多いからです。
確かに、一部の芸能人や、セレブリティには大幅な“年の差婚”をしている人もいますよね。それを見ていると可能な気がするのかもしれませんが、彼らはお金や見た目は勿論、女性に対する扱いが完璧であるなど普通でない魅力やステイタスがあり、元々年齢に関係なくモテている人たち。残念ながら別格と考えた方がいいでしょう。
また昔は、お金さえあれば、年の離れた男性の元に若い女性がお嫁に行くケースもあったようですが、今の20代女性は違います。彼女たちは、お金があっても価値観が違うと苦労することを知っていて、パートナーには、普通に家事を分担してくれるような“若い世代の男性”を望んでいるのです。
(2)女性は35歳までしか、妊娠が難しい
この思い込みも、男性の年齢によっては、かなり現実的ではありません。何故なら、例えば45歳の男性が「女性は35歳まで」と望んでも、10歳以上離れた男性を希望する女性が殆どいないからです。
それに、“35歳まで”と限定するのは、かなり古い考え方ではないでしょうか。確かに昔は、今ほど医学が進んでいなかったせいもあり、女性の初めての妊娠・出産は30代前半がタイムリミットだった時代もあるでしょう。しかし現在、30代後半での出産は普通ですし、人によっては40代前半でも可能な場合もあります。筆者の相談者には、45歳で自然妊娠し無事元気な男の子を初産した女性もいますよ。
子供が欲しくて結婚を希望する男性も多いと思いますが、そうであればもっと、現代の妊娠・出産事情を知るべきでしょう。しかも、子供はあくまで天からの授かりものですので、女性が若ければ必ず妊娠出来るとは限りません。
また、男性があまり子供に執着すると、女性は「この人は子供さえ出来ればいいワケ?結婚して“妻を幸せにしたい”とは思っていないのね」と疑いたくなってしまいます。まず、妻を一番に愛することを考えていない男性とは、どんな女性も結婚したいとは思わないものです。
(3)女性は結婚したら、仕事を辞めるもの
「未婚の女性は、腰掛程度に仕事をしている」というのは古い時代の考え方。勿論、そのような女性もいるでしょうが、多くのキャリア女性は、自分の仕事にやりがいや生きがいを感じて働いています。まして男性の年収によっては、「それでは苦労しそうだから仕事は辞めたくない」と考える人もいるでしょう。
「結婚したら家に入って欲しい」と、女性に一方的に思うのは、今の時代あまり現実的なことではありません。それなりに仕事をして来た女性が会社を辞めるためには、男性側にかなりの収入がないと難しいのです。勿論、貴方にそれに見合った収入があるのであれば、可能なことではありますが…
(4)共働きでも、家事や子育ては女性の仕事
「子供が欲しい」と言うワリに、育てる苦労は女性に託せばいい、と思っている男性はいませんか?子供はただ可愛いだけではなく、病気になることもあるし、反抗期だってあるのに。また「共働きであっても、家事や子育ては女性がするもの」と未だに思い込んでいる男性もいるようです。
「男は仕事さえしていれば、後は好きなことをしてもいい」という考え方は、今や社会問題に取り上げられるほど、問題視されていることをご存知でしょうか。お母さんの世代はそれを受け入れて生きたかもしれませんが、今の若い女性たちはそんな男性を、“結婚すると苦労する男性”として敬遠するようになったのです。
若い世代の間では、共働きであるなら“家事も子育ても分担”というのが常識になりつつあります。「今更考えを変えられない…」という男性は、無理に子供に執着せず、「昔の考え方のままでOK」と言ってくれる世代の女性を探した方が、幸せになれるかもしれません。
(5)女性は、夫の実家に仕えるもの
「子供を産んで、家事をして、親の面倒を見てくれる女性が必要だから結婚したい」そう思っている男性も多いと思います。昔は、そのような家にお嫁に行くのが当たり前だったかもしれません。しかし今は、初めからその目的を強調してしまうと、婚活はかなり難航します。何故なら、それは女性にとって、半ば“家政婦が必要”と言われているのと同じだから。今は女性も仕事があれば生きて行けるため、苦労することを前提に結婚しようと思う人は少ないのです。
でも、男女が本気で愛し合うことが出来れば別かもしれません。きっかけがお見合いであっても、二人がココロから愛し合い信頼を築くことが出来、更にお姑さんもいい人であれば、その延長線上で「お姑さんの面倒も見てあげようかな…」と思ってくれる女性もいるでしょう。つまり、“親の面倒を見てくれること”を目的に相手を探すのではなく、アナタと本当に愛し合える女性を見つけることの方が、ずっと大切だということです。
今は男女共に一人っ子も増え、女性であっても親の面倒をみなければならない人もいます。ですので「女は男の家に仕えるべき」という考えも、現実的ではなくなって来ていると言えるでしょう。これからは「親をどうするか」ということについても、夫婦で話し合い、お互い公平に助け合うスタンスが必要な時代かもしれません。
如何でしたか?
恋愛経験が少なく、仕事一筋だった男性の中には、「そんな時代になってるなんて知らなかった…」という人もいるかもしれません。でも、それは仕方がないことですよね。今からでも遅くありませんから、女性の今ドキ事情に少しでも明るくなっておきましょう。その方がきっとモテるし、アナタにピッタリのパートナーが見つかるはずですよ。
【筆者略歴】
珠艶(じゅえん)1963年生まれ。しあわせ研究家/コラムニスト/ヒーラー/美容整体師。ヒーリング・美容整体・ライフコンサルを通じ、多くのクライアントを結婚・適職など“しあわせな人生”に導いているサロン「レボルシオン」のカリスマセラピスト。特に結婚相談は、過去5,000人以上の実績がある。【著書】「女整体師が教える快感のスイッチ」メディアファクトリー他。