結婚したくて婚活しているのにもかかわらず「自分は結婚に向いていない」と思ってしまい、悩み始めてしまう方がいます。
最近の婚活市場では、そんな方々が増えている様子。それはいったいどうしてなのでしょう?
また、そんな気持ちに襲われてしまった時はどう解決すればいいのでしょうか?
そこで今回はしあわせ研究家の筆者が、婚活中「自分は結婚に向いていない」と感じてしまう理由と、そうなってしまった時の対処法をご紹介します。
交際がとんとん拍子に進むと不安になる?
昨今はコロナ禍の自粛生活で孤独を感じ「やっぱりパートナーが欲しい!」と婚活を始める方が増えています。
しかし、いざ交際がトントン拍子に進むと急に現実を考え始め不安になってしまう方も…。
その多くは、リアルな結婚生活をよく想像せずに婚活を始めてしまったのかもしれません。
だからうまく行けば行くほど、「本当に自分に出来るのか」と不安のブレーキがかかってしまうのでしょう。
何故「結婚に向いてない」と思ってしまうのか
「結婚に向いていない」と考えてしまう裏側には、「失敗したくない」という防衛本能が存在すると思われます。
「結婚してもうまくいかず、苦しくなったらどうしよう…」そう考える要素が、相手ではなく“ご自分の中”にある表れなのです。
でも本当に一生独身がいいのなら、生涯孤独に耐えられる自信があるなら、少なくとも婚活を始めることはなかったでしょう。
そのような方は、今結論付けて諦めたとしても、いずれまた「やっぱり結婚した方が…」と思い始める可能性が充分あります。
しかし、今より年齢を重ねてしまうと、もう今のような条件では結婚相手を探せなくなってしまうのです。
人によっては、誰かに「そんなことないですよ」と言って欲しくて“向いていない発言”をすることもありそうですね。
「結婚に向いてない」と思ってしまう人の理由と対処法
婚活中に「結婚に向いていない」と思ってしまう裏側には様々なケースがあります。
その代表的な例を上げ、理由と対処法をご紹介してみましょう。
① 女性に多い“家事スキルへの不安”
女性の中には、料理が苦手、片付けが苦手、といった家事スキルの低さが「結婚に向いていない」と悩む原因となる方もいます。
まだ若いうちは「初心者だから…」と思えても、キャリアと共にプライドが高くなって「今更恥ずかしい…」と思ってしまう。
あるいは、男性にプライベートな落ち度を知られることに抵抗を感じてしまうのかもしれません。
【対処法】 結婚は仕事とは別!女性の苦手が“可愛げ”になることも
何故「何もかも出来る人でなければ…」と思う必要があるのでしょう?その必要は全くありません。
何もかも出来る人は、場合によっては“可愛げがない人”になってしまう可能性もありますよね?
大切なのは苦手であっても取り組む姿勢。「失敗しちゃった!」といいながらも健気に頑張る姿勢があれば、それはむしろ貴女の利点。それが男性からは可愛らしく見えるのです。
それにこれからの時代は、女性が一人で家事を引き受ける“ワンオペ”を覚悟する必要などないと思います。
世の中には家事が苦手なキャリア女性と、家事が得意な男性の共働き夫婦が数多く存在します。
そういったご夫婦の旦那様は、家事スキルのあるなしに関わらず、奥さまの人柄を好きになっているはずです。
家事が得意でないなら、家事に抵抗のない男性を見つければいい。自分達さえよければ、協力し合うことでしあわせ夫婦は充分成立するのです。
② 実家暮らしに多い“自立への不安”
「ずっと実家暮らし」という女性によくある理由ですが、自立への不安が「結婚に向いていない」と考えるきっかけになる人もいます。
「親から離れるのが寂しい」という気持ちもあるでしょうが、理由はそれだけではありません。
多くが「生活を自分で回したことが無い、様々な手続きなどをどうすればいいかわからない」「この歳になってわからないと言うのが恥ずかしい」というプレッシャーを感じているようです。
また、中には「両親の夫婦仲が悪いので、自分が独身のまま実家にいる必要があるのではないか」という責任を感じてしまっている方もいます。
【対処法】 みんな一度は通る道。ネットで調べれば何でもわかる!
自立に不安を感じるのは、ただ単に“自立したことがないから”です。
しかし、どんな方も年齢にかかわらずいつかは自立を経験することになります。
結婚だけでなく、就職で親元を離れる人は勿論、生涯独身であっても親が高齢になれば、いずれは自分で生活を回さなければなりません。
ならば「恥ずかしい」などと思わずに、わからないことは人にどんどん聞くべきでしょう。
それが無理であったとしても、今の時代はネットで検索すれば何でもわかります。
“引っ越しに必要なこと”、“公共料金の手続き”、“生活にかかる費用”などを事前に調れば、その不安の多くが解消されるでしょう。
またもし自分より相手の男性の方が詳しいようなら「初めてなので教えてね」と素直になってみて下さい。それが“女性の可愛げ”に繋がるというもの。
男性は一つでも優位に立てることがあった方が、嬉しさを感じるものなのです。
また「両親の仲が悪く家を出るのが不安」という方は、愚痴の聞き役になって来たのだと思いますが、聞いてくれる子供がいる限りは親も甘えてしまい、逆に仲よくしようとはしないものです。
仲が悪かろうと長年連れ添ったからには情もあるはず。そこを信じてご両親を二人にしてあげた方が、仲直りのチャンスを与えてあげられるかもしれません。
③ 主に男性に多い“共同生活への不安”
「結婚に向いていない」と考えてしまう男性は、実は“何でも自分で出来る”という方に多く、“自分の思い通りにする生活習慣が出来上がってしまっている”ことに原因があるようです。
それ故、相手がどんなにステキな女性であっても「気を遣って疲れる」と感じてしまう。
だとしたら、なお更共同生活はストレスだ=「自分は結婚に向いていない」と連想してしまうのでしょう。
これは男性だけではないかもしれませんが、一人暮らしが長くこだわりが強いと、対外的な自分とプライベートな自分に人柄の差が生じてしまう場合も。
仕事ではフルに気を遣い、プライベートは誰にも気を遣いたくない…外で消耗しつくして、家では自閉的になる癖がついてしまう方もいます。
そうなると、プライベートな自分を見せることや、仕事以外で人に合わせることにストレスに感じるようになってしまうのです。
恋愛経験が少ない方は「婚活での交際で初めて自分がわかった」というケースもあるかもしれません。
【対処法】 「この世に一人は一緒に居て大丈夫な人がいる」と思うこと
人に気を遣うと疲れてしまう方の中には、「自分はどんな相手に対してもそうなってしまう」と思い込んでいる方もいるでしょう。
勿論、どの程度疲れるかにもよるとは思いますが、そんな方であっても結婚を諦めることはないと筆者は思います。
何故なら筆者は、自分自身においても、ご相談者の経験上も、“どんな人にも一人は一緒に居て大丈夫な人がいる”ということを実感しているからです。
その裏付けとして、筆者の経験をお話させていただきたいと思います。
筆者の夫は結婚前、“外では社交的・家では自閉的”の典型的なタイプでした。そのため筆者と出逢う前は女性と交際をしても滅多に家には呼ばなかったそうです。
それが、不思議なことに筆者には「一緒に居ても違和感がない」と感じたのだそう。
それでもお互い慣れないうちは疲れることもあったでしょうが、慣れたら殆ど問題がなくなったそうです。
実は、筆者にも自閉的な面があり夫の気持ちがわかるので、一人になりたそうな時はそっとしておく、彼のペースを尊重するなど、自然に理解を示せたからだと思います。
筆者のクライアントにも、対人や共同に苦手意識がありながらも、気持ちを理解し合える人、あるいは苦手を補い合える人と結婚し「やっぱり結婚してよかった」とおっしゃっている方々が沢山います。
勿論一人だった生活を二人でスムーズに行えるようになるまでには、日々試行錯誤もあったことでしょう。
どうしても一人の時間が必要ということで、結婚後それぞれの部屋を持つなど空間の工夫をしている方もいます。
しかしそういった工夫を乗り越えても、パートナーシップを確立するのは尊いことなのです。
それは孤独から解放されるだけでなく、1+1が10にも100にもなることを知ることが出来るからです。
筆者も夫も、筆者の多くのクライアントも、結婚する前は「おそらく自分は結婚に向いてない」と思っていたし、そう発言していました。
しかし実際はそうではなく、“運命の相手”と出逢いさえすれば解決することでした。
あなたもそんな人がこの世に一人はいることを信じてみては如何でしょうか。
“運命の人”を見つけるために、自分を伝える勇気を持とう
婚活中に「結婚に向いていない」と思ったとしても、一度は結婚を夢見て婚活を始めたことだけは間違いありません。
交際相手に対し「苦手なことを知られたらどう思われるか」「気を遣うとやっぱり疲れる」などと感じたことで「共同生活など無理ではないのか」と不安になってしまっただけかもしれないのです。
そのような不安を解消する秘訣は、いいと思った相手に対し、本当の自分を開示する勇気を持つことだと思います。
例えば「料理があまり得意でなくて…」と伝えても、相手が運命の人なら「僕はそんなに気にしない」「俺が得意だから大丈夫」などと言ってもらえるかもしれません。
例えば「一人の時間がないとダメなんだよね」と伝えても、運命の相手には「私もそうだから大丈夫」と言ってもらえるかもしれません。
伝えてもしNOであれば、YESを出してくれる人を探せばよいだけです。
結婚生活には努力も必要ですが、やはりある程度は、本当の自分のまま居れる人とでないと難しいもの。一生の幸せのためぜひとも勇気を出しましょう。
人間は“慣れ”の生き物、結婚生活も慣れるもの!
それにもう一つ。向いている・向いていないを判断する前に、人間は慣れの生き物であることを忘れてはならないと思います。
「料理が苦手」と思う人は、おそらく料理をせずに済むよう生活してしまったことが原因しているでしょう。人にもよるとは思いますが、やり始めたら面白くなったという人も多いのです。
「気を遣って疲れる」という人は、人に合わせ過ぎてしまうのではなく、自分らしくしていいと思うことだと思います。これも人によりますが、自分が出せれば人と過ごせるようになる方もいます。
一人暮らしに慣れてしまった方も、初めは寂しさを感じ、困ったこともあったのではないでしょうか。しかし慣れてしまうと一人暮らしの方が気楽になる、それが人間です。
結婚生活も同じなのです。初めはどんな人にも不安があるし、慣れないうちはストレスを感じることだってあります。しかし夫婦生活に慣れてしまえば、それが居心地よくなる人が多いのです。
人生100年時代、家族を持つことを諦めないで
今回のコロナ禍で孤独を感じた方も多いと思いますが、今後の世の中はコロナだけでなく、温暖化や飽食社会のツケによって本当に何が起こるかわかりません。
この先もまた、“頼れるのは家族だけ”という時期がやって来るかもしれない。
その前に、歳をとればもっと孤独を感じるようになるし、物理的な生活面にも苦労が多くなります。
しかし、これからは人生100年時代と言われています。老後を一人で過ごすのには、あまりに長い時間が待っているのです。
だとすれば今、「結婚に向いていない」と決めてしまうのではなく、もっと多角的に可能性を探り信じてみるべきではないでしょうか。
世の中には、本当に一人の方が健全に過ごせる人もいると思いますが、多くの人はそうではないと思います。
パートナーを得ること、家族を持つことは、あなたに一人では成しえない沢山の希望と可能性を与えてくれます。
ぜひ今の思いだけで諦めてしまわずに、ありのままの自分を解り合える、あるいはその期待が持てる方を見つけて下さいね。