「婚活」という言葉が世に出始めてしばらく経ちましたが、一般的に使われるようになったことで「婚活への恥じらい」はだいぶ薄くなりつつあります。
しかし、婚活サービスの中でも結婚相談所の利用は周りに知られたくない「恥ずかしいこと」という認識は根強くあります。
今回は結婚相談所の利用がなぜ恥ずかしいことだと思うのか、思われているのかについて究明しながらその本質について解説していきます。
結婚相談所の利用を迷われている方は、最適な判断をするためにもぜひ参考にしてみてください。
結婚相談所での婚活を「恥ずかしい」と感じてしまう理由
「婚活」は世間一般的に認められるようになったものの、まだまだ結婚相談所を利用して行う婚活には偏見の目もあり「恥ずかしい」と感じてしまう方も少なくありません。
結婚相談所で婚活することを恥ずかしいと思うのは「周囲の目」が原因として挙げられます。
- 周りにバカにされる
- 人格を疑われる
- 親に恥ずかしいと言われる
などさまざまです。
それぞれの理由について詳しく見ていきましょう。
周りに話すとバカにされるから
結婚相談所は婚活の1つとして認知はされているものの、
- 結婚相談所は恋愛結婚できない人の集まり
- 大金を払ってでも結婚に執着している人ばかり
といったいった偏見もまだまだ多くあります。
その結果、結婚相談所を利用する方をバカにする雰囲気が生まれ「結婚相談所での婚活は恥ずかしい」と思ってしまう状況に陥ってしまいました。
自然に出会って結婚できない人格を疑われるから
「自然に出会って結婚するのが普通」という風潮があるため、「結婚できない人=人格に問題がある」と思われてしまうこともあります。
しかし、実際は仕事や趣味といったなど結婚よりも自分がやりたいことを優先した結果であり、人格には一切関係ありません。
親に話すと恥ずかしいからやめてと言われる
自分の子供がなかなか結婚できないこと自体、恥ずかしいと感じている親御さんは少なくありません。
「お子さんはまだ結婚してないの?」という周囲のプレッシャーからそう感じるようです。
特に地方だと、地域のコミュニティが密接なため、より強く「恥ずかしい」と感じる傾向にあります。
結婚相談所の利用がこの状況に拍車をかける可能性もあります。
結婚相談所の歴史
結婚相談所のルーツは、江戸時代に町医者が始めた縁結びサービスでしたが、その後明治に「養子女婿嫁妻妾縁組中媒取扱所」という結婚相談所の前進が誕生しました。
その後、昭和50年代にドイツのアルトマンシステム社が自社の結婚相談所のシステムが他国でも有用かどうかを調査するために日本に進出し、今のような結婚相談所のシステムが日本に普及していきました。
昔は仲人が結婚式を仕切るほど当たり前の存在だった
「仲人」は人間関係の仲立ちを行う人のことで、一般的には夫婦の縁を結ぶ存在で知られています。
現代では「仲人」は一般的ではありません。
「仲人」がいたとしても友人や会社の同僚、上司などが一般的で結婚式で簡単に紹介される程度ですが、昭和から平成の始め頃までは、
- 縁談から結納の進行
- 挙式、披露宴での新郎新婦の紹介
- 新郎新婦、両家の相談役
という「結婚式を仕切る」役目を持っており、「結婚」にはいなくてはならない存在でした。
しかし、自由意志の尊重が社会的に増えてきたことをきっかけに自然恋愛が増え人と人の繋がりが希薄になり、仲人の文化がも次第に減り薄れ現代のような形に落ち着きました。
結婚を取り巻く社会的な事情
ここ数十年で「結婚」を取り巻く社会的な事情も大きく変化してきました。
時代の移り変わりと共に人々の「結婚」に対する考えが変化し、晩婚化と離婚件数の増加に拍車がかかっている状況です。
晩婚化と離婚率について見ていきましょう。
年々加速する晩婚化
社会常識の変化や経済上の安定、医療技術の進歩といったさまざまな原因が重なり合い、日本では晩婚化が進んでいます。
厚生労働省の人口動態調査によると、1947年の初婚年齢が
- 男性:26.1歳
- 女性:22.9歳
なのに対し、2020年の初婚年齢は
- 男性:30.1歳
- 女性:29.4歳
と男性は+4歳、女性は+6.5歳も初婚年齢が遅くなっている事が分かります。
晩婚化が進んでいる理由として大きく以下3つが挙げられます。
- 結婚以外の選択肢が一般的に認められるようになった
- 女性の社会進出が進んだ
- お見合い結婚が減り、恋愛結婚が一般的になった
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
結婚以外の選択肢が一般的に認められるようになった
晩婚化の原因の一つとして「さまざまな価値観が認められるようになった」ことが挙げられます。
一昔前は「結婚して家庭を持つのが当たり前」という風潮が強くありましたが、現代では「結婚が全てではない」という考え方が一般的になりつつあることに加え、「自分が本当にやりたいことをやる」という考えが尊重されるようにななりました。
その結果、結婚を後回しにする方が増え晩婚化につながっていると考えらます。
女性の社会進出が進んだ
女性の社会進出が進んだのも晩婚化の原因の1つです。
「女性は家を守る」という昭和の考えは薄れ、男性なら○○であるべき、女性なら○○であるべきといった「ジェンダー」を無くす考えが世界的に一般的になり、女性の活躍の場が広がりました。
2020年の政府の調査によると、役職に就く女性の割合は7.8%とまだまだ少ないものの、調査を開始した2013年から見ると年々上昇傾向にあります。
ジェンダーフリーに始まり、ダイバーシティ、SDGsと言葉自体は変わっていますが、今後もますます、性別・人種・宗教など関係無く皆が等しく活躍できる社会へと進んで行くと予想されるため、女性の社会進出もまして活発になるでしょう。
お見合い結婚が減り、恋愛結婚が一般的になった
昭和頃までは、お見合いによる「お見合い結婚」が一般的でした。
お見合い結婚は、親族や会社の上司などの紹介で数回食事やデートを重ね信仰を深めながら結婚する方法ですが、会うか会わないかはまずお見合い用に撮影した写真を見て決めます。
紹介者の顔を立てなければいけないということもあり、よほど相性が合わない限り「とりあえず会う」のがマナー。そこから周りの勧めでトントン拍子で結婚につながるケースがほとんどでした。
一方、現代では恋愛結婚が一般的になり、お見合い結婚はどんどん減っています。
恋愛結婚は、長期間にわたって相手を見極めることができる一方でその分、選り好みしてしまう傾向が強く、なかなか結婚につながらず晩婚化の要因の一つとして考えられます。
離婚件数の増加
厚生労働省の調査によると、日本の離婚件数は1945年から1967年までは6万9千組~8万4千組で推移していましたが、1984年から1988年に一時減少し、その後平成14年にピークを迎え29万組まで増加しました。2003年以降は減少傾向にあり、2020年には19万3千組となっています。
一見、離婚件数が10万件も減少しているように感じますが、2002年から婚姻数自体も減っているため「離婚件数÷婚姻数」で見ると、3%弱しか差がない事が分かります。
離婚数 | 婚姻数 | 割合 | |
2002年 | 29万件 | 75万5千 | 38.41% |
2020年 | 19万3千 | 53万8千 | 35.8% |
ちなみに、この割合を「離婚率」と混同されるケースが多々ありますが、離婚率は「人口1,000人あたりに対する離婚の割合」なので、全くの別物だということを覚えておきましょう。
恋愛結婚の離婚率は高い
2012年の司法統計による離婚の割合を見ると、お見合い結婚による離婚が10%ほどなのに対し、恋愛結婚はおよそ40%という調査結果が出ています。
恋愛結婚の場合、「交際開始がゴールで結婚自体はゴールではない」と考えている方が多く、結婚する頃には燃え上がっていた炎も小さくなります。今までは見えなかった相手の「嫌な部分」に直面し、性格や価値観の違いを理由に離婚を考えるケースは少なくありません。
一方、お見合い結婚の場合、絶対に譲れない部分は明確にしてお相手を選んでいるため、結婚後に「こんなはずではなかった…」という後悔は殆どないようです、
離婚の理由の1位は「性格の不一致」ですが、体裁を繕うために本当の理由を隠しているケースが多いため実際はもっと少ないと言われています。
実は以外に多いのが、異性関係や性の不一致がポイント。
恋愛結婚をした方はコミュニケーション能力に優れ、行動力がある人が多い傾向にありますが、一方で、お見合い結婚をした方はどちらかというと奥手で、自分から異性に話しかけられないような人多い傾向にあるため、浮気が少なく離婚の原因を作りにくいということが予想されます。
また、お見合い結婚の場合、しっかりとした家庭環境で育った人が多い傾向にあるというのも、離婚率が低い理由だと考えられています。
とはいえ捨てきれない結婚相談所に対する偏見
ここまでさまざまな角度から結婚相談所について見てきましたが、まだまだ結婚相談所への偏見を捨てきれない方も多いでしょう。
そこで、結婚相談所の偏見として特に多い、以下の2点について見ていきましょう。
- 結婚相談所での出会いにはときめきがない
- 結婚相談所の入会者には余り物しかいない
結婚相談所での出会いにはときめきがない
恋愛と違って、結婚相談所での出会いにはときめきがないと考える方は多いようです。
コンシェルジュと呼ばれる婚活のプロが介入する分、結婚相談所は恋愛と比べるとドキドキは少ないかもしれません。
しかし、その分相手の言動や行動で一喜一憂したり悲しい思いをすることが少なく、コンシェルジュにアドバイスや相談に乗ってもらえるため安定した精神状況で婚活を進める事ができます。
また、恋愛は瞬間的な燃え上がりが大きいために、相手の悪いことが見えていないケースもあります。結婚相談所は、シビアな目で相手を見極めながら結婚へと進められるので「こんなはずではなかった…」という後悔が少ないという傾向があります。
結婚相談所の入会者には余り物しかいない
結婚相談所には「売れ残った人しかいないのではないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。
男性であれば、仕事に心血を注ぎ、結婚が後回しになってしまった責任感が強く真面目な方、女性であれば奥手で優しい方が多く入会されています。
このように売れ残った方ではなく、「忙しくて自分で出会いを探せない」「なかなか一歩踏み出せない」だけで、十分魅力的な方が登録されているのです。
そもそも結婚相談所は誰でも入会できるわけではない
結婚相談所への入会には、
- 印鑑
- 住民票(3ヶ月以内に発行された原本)
- 独身証明書(3ヶ月以内に発行された原本)
- 写真付身分証明書(免許証・パスポート等)
- 最終学歴証明書(コピー可)
- 収入証明書(源泉徴収票・確定申告書等)
- 勤務先が確認できるもの(社員証・健康保険証等)
- 医師、弁護士、その他の国家資格、又は、それに準ずる資格をお持ちの方はその証明書(コピー可)
といったさまざまな証明書と入会金・月額費用などが必要です。
恋愛では、相手の身元も経済力もはっきりとは分かりませんが、結婚相談所に入会している方は身元がしっかりしていて、ある程度経済力ある方であると言えます。
早い人は20代から結婚相談所を利用している
晩婚化になりやすい現代において、20代のうちから結婚相談所を利用して婚活を行う方も少なくありません。
「20代なら出会いもあるし恋愛結婚でなんとかなるのでは?」という声もありますが、恋愛で必ず結婚につながるわけではありません。
3〜5年付き合っていたのにお別れしてしまったというケースもざらにあるため、早めの結婚を考えている方は結婚相談所の利用がおすすめです。
親御さんが会社経営者であったり、医師をしているようなお家柄が良い家庭で育った方であれば、大学卒業と同時に結婚相談所に入会するという方も多くいます。
親にはどうする?
結婚相談所での婚活を「恥ずかしい」と感じる親御さんもいますが、意外と結婚相談所の利用に前向きなケースが多いのが実情です。
親御さんに勧められて結婚相談所に入会する人も少なくありません。
結婚相談所書を利用する前に、まずは親御さんに結婚相談所のことについて話してみましょう。もし、ネガティブな考えを持っている場合は「結婚に対する意志の強さ」「結婚相談所の真実」を伝えながら、周りには他言しないことを約束することで納得してもらいやすいです。
結婚相談所を利用するメリット
結婚相談所での婚活は、まだまだ偏見があるものの本気で結婚したいという方には有効な婚活方法です。
結婚相談所は、結婚のお相手探しから成婚までの手間や面倒をサポートする婚活サービスの1つで、結婚相手紹介サービスや結婚仲介サービスとも呼ばれることもあります。
入会後は入会者同士のマッチングが行われ、双方の合意があった場合は、お見合い、お付き合い、成婚という流れで進むのが結婚相談所での一般的な婚活です。
ここでは、そんな結婚相談所で婚活をするメリットを紹介します。
他の婚活サービスに比べ信頼・信用できる
婚活には、マッチングアプリや婚活アプリのように手軽に始められるサービスもありますが、一方で手軽な婚活サービスには、
- 個人情報を偽っている方
- 既婚者
- サクラや業者
が登録していることもあり安心して婚活は行なえません。
その点、結婚相談所は、
- 入会審査
- 身分証明書の提出
- 年収の証明書
- 入会金、月額料金
といった証明書が必要になるため、結婚の意志がない方が気軽に登録することはまずありません。
会員は真剣に結婚を考えている方のみなので、結婚相談所は結婚の意志がある異性と安心して出会うことができます。
また、ある程度収入がないと利用費を支払えないため、結婚相談所に登録されている方は「最低限の経済力がある」ということが分かります。
コンシェルジュから適切なアドバイスが貰える
自分一人で行う婚活は孤独で不安なものです。
しかし、結婚相談所を利用すれば、婚活のプロであるコンシェルジュに相談したり、アドバイスをもらったりすることができます。
コンシェルジュは今まで多くの方の婚活をサポートしてきているので、友人や知人とは違ったプロの目線で婚活のアドバイスをしてくれます。
例えば、恋愛でのかけひき、デートプラン、恋愛におけるマナーや一般常識、ファッション・コーディネートなど、他では学ぶことができない恋愛・結婚に関するさまざまなアドバイスをしてくれるのがコンシェルジュです。
効率よく婚活を進められる
仕事の合間を縫って、婚活パーティーや街コンに参加し、出会った相手とやり取りを続けるのは大変です。
結婚相談所ではコンシェルジュが希望条件に沿った異性を紹介してくれる上に、お見合いやデートのスケジュール調整まで行ってくれるというのも結婚相談所のメリットです。
仲人紹介型がおすすめ
結婚相談所は「仲人紹介型」と「データマッチング型」、「インターネット型」の3種類に分けられますが、成婚率が高い仲人紹介型の結婚相談所がおすすめです。
今回は「仲人型」と「データマッチング型」の結婚相談所について詳しく見ていきましょう。
仲人紹介型はプロが成婚までを支援
仲人紹介型は、コンシェルジュと呼ばれる婚活のプロがお相手選びからお見合い、お付き合い、成婚までを仲人のようにサポートしてくれます。
これまでの経験を元に相手を選んでくれるだけではなく、悩んだ時や不安なときも的確なアドバイスで精神的に支えてくれるため成婚率が高い傾向にあります。
データマッチング型はマッチングアプリと仕組みは変わらない
データマッチング型は、婚活のプロがサポートしてくれる仲人紹介型とは違い、自分一人で婚活を進めなければなりません。
結婚相手に求める条件に当てはまる相手を探し、自身でアプローチし、お見合い、お付き合いを進める必要があるため、仕組み上はマッチングアプリとほとんど一緒で、成婚率もさほど高くはありません。
まずは資料請求、無料カウンセリング
結婚相談所を使って婚活していることを、バカにしたり、恥ずかしいことだと思う人は一定数いますが、重要なのは「自分がどうしたいか」です。
まずは、自分自身で「結婚相談所の利用は恥ずかしいことではない」ということをしっかり理解し、肯定してあげてください。
「本当に結婚したい」という強い気持ちがあるなら結婚相談所の利用が幸せの近道です。
まずは、本当に結婚相談所の婚活で結婚できそうかどうか見極めるためにも資料請求や無料カウンセリングなどを行ってみてください。